2026年シーズンからメジャーリーグ(MLB)に「ロボット審判(ABS)」が導入されます!
人間の判定に左右されてきたストライク・ボールの判断を、最新技術による自動判定でサポートする仕組みです!
すでにマイナーリーグや韓国プロ野球で運用され、選手や観客から一定の評価を得ています!
日本のプロ野球でも導入の可能性が議論されており、野球の未来を大きく変える新ルールとして注目を集めています!
本記事では、ロボット審判(ABS)の仕組みや導入による影響などをわかりやすく解説していきます!
- ロボット審判(ABS)の概要
- 仕組み
- 導入による影響
- 導入事例
ロボット審判(自動ストライクゾーン判定システム)の概要
MLBが2026年シーズンから導入する「ロボット審判」とは、正式名称を 「Automated Ball-Strike Challenge System(ABS)」=自動ストライク/ボール判定チャレンジシステムといいます!
球場内に設置された複数のカメラやトラッキング技術によって投球の軌道を正確に計測し、ストライクゾーンを自動判定する仕組みです!
基本的には従来通り球審が判定を行いますが、打者・投手・捕手の3人に限りチャレンジを申告でき、判定が覆る可能性があります!
導入理由と背景
導入の背景にあるのは、 人間の目による誤審問題です!
近年は球速が160kmを超える投球も珍しくなく、数ミリ単位の差でボール・ストライクが決まります。
こうした状況では球審による完全な判定は困難であり、ファンや選手からも誤審への不満が高まっていました。
また、テクノロジーの進歩により、ホークアイ(Hawkeye)やトラックマン(Trackman)といった高精度トラッキングシステムが普及したことも大きな要因です。
検証経緯
ABSは2019年からマイナーリーグで試験導入され、2022年からトリプルAで本格的に運用が拡大しました!
さらに2025年のMLBのオープン戦やオールスターゲームでもテストされました!
オープン戦の288試合で約1200件のチャレンジのうち52.2%が覆る結果となり、判定の正確性向上が裏付けられました!
こうした過程を経て、2026年シーズンからレギュラーシーズンおよびポストシーズンを含む公式戦全試合で導入されることが決まりました!

2025年のオールスターでは、球審のボール判定に対してABSによるチャレンジが行われ、実際に判定が覆り、見逃し三振になる場面がありました!
導入方法と仕組み
ロボット審判の導入方法と具体的な仕組みについて紹介します!
判定方法
ABS(Automated Ball-Strike Challenge System)は、すべての投球を機械で自動判定するわけではありません!
まずは人間の球審が従来通りストライク/ボールを判定し、選手(打者・投手・捕手)が不服な場合にチャレンジを申告できます。
チャレンジが行われると即時にシステムが判定を出し、場内ビジョンやテレビ中継に表示されます(平均13~17秒程度で完了)。
判定が覆ればカウントが修正され、チャレンジは消費されません。
トラッキング方法
判定の基盤となるのは「ホークアイ(Hawk-Eye)」と呼ばれる高性能カメラシステムです!
複数のカメラで投球の軌道を3次元的に追跡し、打者ごとに計測された身長をもとに設定されたストライクゾーンに入ったかどうかを瞬時に判定します。
通信基盤にはT-Mobileの5Gが活用され、データを遅延なく処理できる仕組みになっています。
審判への伝達
判定は球審が装着するイヤホンに即座に送られます。
球審はそれを聞き取り、従来通りのジェスチャーで選手や観客にコールします。
これにより、試合のリズムは大きく損なわれません。
チャレンジ制度
- チャレンジ権:各チーム2回(成功すれば維持、失敗で消費)
- 延長戦:チャレンジを使い切っていればイニングごとに1回追加
- 申告者:投手・捕手・打者のみ(監督やベンチからは不可)
- 申告方法:判定から2秒以内に帽子やヘルメットをタップして合図
チャレンジ制は「誤審を減らしつつ、人間味を残す」折衷案として選手や観客に支持されており、今後はレギュラーシーズンやポストシーズンでも全面的に導入される予定です!
この仕組みによって、従来の誤審への不満を減らしながら、野球本来のテンポや臨場感を維持できるのが大きなポイントです!

ビデオ判定と同じように判定がビジョンや中継に表示されるので、観客や視聴者にもわかりやすく新たな楽しみを生み出しそうです!
導入による影響・メリット
- 公平性の大幅向上
- 誤審が減り、試合の勝敗がより公平に決まるようになる。
- 判定を巡って選手やファンが不満を抱くこともあったが、そのリスクが大きく軽減されるのは大きなメリット。
- 選手の心理的負担を軽減
- 投手・打者ともに「審判のクセ」や「判定の揺らぎ」を気にせず、純粋にプレーに集中できる。
- 精神的なストレスが減ることで、パフォーマンス向上にもつながると期待。
- 捕手の役割の進化
- フレーミング技術の重要性は下がるものの、その分捕手は打撃面やリード面で評価されやすくなる。
- 攻撃的な捕手が活躍する新しい時代が訪れるかもしれない。
- 審判の新しい役割
- 審判は完全に不要になるわけではなく、アウト/セーフの判定や試合進行を担う重要な存在であり続ける。
- ABSは「補助ツール」として機能し、人間の審判と共存する形で野球の公正さを高める。
- 競技の魅力を高める要素に
- 「誤審も野球の一部」という声もあるが、ABSにより試合はよりクリーンで安心して観戦できる。
- 特に勝敗を左右する重要な場面での誤審が減ることで、ファンは純粋にプレーのすごさに注目できるようになる。

審判の判定によってドラマが生まれる場面もあったので、人が判断することによる面白さは薄れてしまうかもしれませんね。
導入事例
実際にロボット審判が導入されているリーグを紹介します!
MLB(メジャーリーグ)
2019年からマイナーリーグでABS(自動ボール・ストライク判定システム)の試験運用を開始。
2023年にはトリプルAでチャレンジ方式とフル自動方式の両方を試験し、チャレンジ成功率は約50%前後という結果が出ています。
2025年にはスプリングトレーニングやオールスターで導入。
2026年シーズンからはレギュラーシーズンおよびポストシーズンの全試合で「チャレンジシステム」が正式導入されることが決定しました!
韓国プロ野球(KBO)
韓国は世界で最も早く一軍公式戦にロボット審判を導入したリーグです!
2020年から二軍で試験を行い、2024年シーズンからは全投球を自動判定する「フルオートABS」を本格導入しました!
球審はイヤホンで判定を受け取り、コールする役割のみを担います。
日本プロ野球(NPB)
NPBではまだロボット審判は導入されていません。
ただし、MLBで導入されたルール(コリジョンルールや故意四球)を数年遅れて採用してきた前例があるため、将来的な可能性は十分にあります!
課題は球場設備で、ABSに不可欠な「ホークアイ」カメラが全てのスタジアムに設置されていない点です。

特に地方球場での導入コストが普及のカギとなりそうです。
まとめ
今回は、「ロボット審判(ABS)」について以下を中心に紹介してきました!
- ロボット審判(ABS)の概要
- 仕組み
- 導入による影響
- 導入事例
MLBでは2026年からロボット審判の導入が予定され、試合の公平性向上が期待されています。
マイナーリーグでの実証では判定の約半分が覆るなど、技術の有効性が示されました。
韓国プロ野球では2024年からフルオートABSを導入し、試合のスムーズさと選手の集中力向上に寄与しています。
日本でも導入の可能性はありますが、ホークアイ設置の課題が残っています。
ロボット審判は野球に新しい公正さと進化をもたらす技術といえるでしょう。
本記事を最後までお読みいただきありがとうございました。
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