MLB(メジャーリーグベースボール)の「MVP(最優秀選手賞)」は、その年に最もチームへ貢献した選手に贈られる最高の個人タイトルです!
打撃・投球成績はもちろん、勝利への影響力やチームリーダーとしての存在感も評価対象となります!
これまで数多くの名選手が受賞しており、特に日本人ではイチロー選手と大谷翔平選手が歴史的な快挙を達成しました。
本記事では、MLBのMVPの仕組みや歴代受賞者、日本人選手の活躍などをわかりやすく解説していきます!
- MLB MVP(最優秀選手賞)の概要
- 選考基準・選考方法
- 歴代受賞者
MLBの「MVP」とは
MLBのMVP(Most Valuable Player)は「最も価値ある選手」を意味し、シーズンを通して最も優秀な成績を収めた選手に贈られる賞です!
アメリカンリーグ(AL)とナショナルリーグ(NL)からそれぞれ1名ずつ選出され、投票は全米野球記者協会(BBWAA)所属の記者によって行われます!
MVPの起源は1910年の「チャルマーズ賞」にさかのぼり、1931年から現在の形でBBWAAによる投票制が導入されました。
かつては賞名に「ケネソー・マウンテン・ランディス」の名が付けられていましたが、2020年に差別問題への配慮から削除され、現在は「MLB Most Valuable Player Award」として表彰されています。
MVPの発表は毎年ワールドシリーズ終了後の11月中旬ごろに行われ、記者投票はポストシーズン前に締め切られます。
受賞者は「ファイナリスト3名」から発表される演出が恒例です。

ポストシーズンでもワールドシリーズMVPやチャンピオンシップシリーズMVPといったMVPが設けられています。
選考基準・選考方法
MVPの決定には、専門記者による厳格かつ透明な投票システムが採用されています!
以下では、選考方法や選考基準、公平性をめぐる議論までを詳しく解説します。
投票方法とプロセス
投票者:BBWAA(全米野球記者協会)の記者
MVPは、全米野球記者協会(BBWAA)の会員による記者投票で決定されます!
各リーグ30名の記者が選ばれ、1位から10位まで順位をつけて投票。
1位票には14ポイント、2位には9ポイント、以下順位に応じてポイントが減少していきます。
最終的に、合計ポイントが最も多い選手がMVPに選出されます。
投票結果はすべてBBWAA公式サイトで公開され、どの記者が誰に投票したかまで明らかにされるため、極めて透明性の高い仕組みとなっています。
投票タイミング:レギュラーシーズン終了後
投票はポストシーズン(プレーオフ)が始まる前に行われます!
これは、MVPが「レギュラーシーズンにおける貢献度」を純粋に評価するためであり、ポストシーズンの成績は一切反映されません!
そのため、MVPは“年間を通した安定した活躍”を評価する賞と位置づけられています。

日本プロ野球のMVP選出では、誰が誰に投票したかは公表されていません。
選考基準
MVP投票の特徴は、「最も価値ある(Most Valuable)」という言葉の定義が明文化されていないことです!
各記者が独自の基準で解釈できるため、以下のような多様な観点から評価が行われます。
- チームへの実際の価値(勝利への貢献度)
- 攻守両面でのパフォーマンス
- 出場試合数や継続性
- リーダーシップや人柄、献身性
- シーズンを象徴するようなストーリー性
近年ではWAR(Wins Above Replacement)などのセイバーメトリクス指標も重要視されていますが、必ずしもWAR1位の選手がMVPを受賞するわけではありません。

成績以上に「印象」「話題性」「チームを象徴する存在感」が影響することもあります。
「サイ・ヤング賞」との関係
1956年に投手専用の「サイ・ヤング賞」が創設されて以降、MVPは野手に与えるべきという風潮が強まりました。
その結果、投手のMVP受賞は極めて稀となり、2025年時点で投手単独での受賞者はわずか9人です。
野手はほぼ毎日出場し、攻守両面でチームに貢献しますが、投手は登板機会が限られています。
このため、「MVPは出場機会の多い野手を優先すべき」という意見も根強くあります。
しかし一方で、「1試合を完全に支配できる投手の価値も同等に高い」という見方もあり、今後も議論は続くと見られます。
歴代受賞者
以下の表に、過去10年のMVP受賞者を整理しました!
| 年度 | ナショナルリーグ | アメリカンリーグ | ||
| 受賞選手 (所属球団) | 守備 位置 | 受賞選手 (所属球団) | 守備 位置 | |
| 2014 | クレイトン・カーショウ (ロサンゼルス・ドジャース) | 投手 | マイク・トラウト (ロサンゼルス・エンゼルス) | 外野手 |
| 2015 | ブライス・ハーパー (ワシントン・ナショナルズ) | 外野手 | ジョシュ・ドナルドソン (トロント・ブルージェイズ) | 三塁手 |
| 2016 | クリス・ブライアント (シカゴ・カブス) | 三塁手 | マイク・トラウト (ロサンゼルス・エンゼルス) | 外野手 |
| 2017 | ジャンカルロ・スタントン (マイアミ・マーリンズ) | 外野手 | ホセ・アルトゥーベ (ヒューストン・アストロズ) | 二塁手 |
| 2018 | クリスチャン・イエリッチ (ミルウォーキー・ブルワーズ) | 外野手 | ムーキー・ベッツ (ボストン・レッドソックス) | 外野手 |
| 2019 | コディ・ベリンジャー (ロサンゼルス・ドジャース) | 外野手 | マイク・トラウト (ロサンゼルス・エンゼルス) | 外野手 |
| 2020 | フレディ・フリーマン (アトランタ・ブレーブス) | 内野手 | ホセ・アブレイユ (シカゴ・ホワイトソックス) | 内野手 |
| 2021 | ブライス・ハーパー (フィラデルフィア・フィリーズ) | 外野手 | 大谷翔平 (ロサンゼルス・エンゼルス) | 投手/DH |
| 2022 | ポール・ゴールドシュミット (セントルイス・カージナルス) | 一塁手 | アーロン・ジャッジ (ニューヨーク・ヤンキース) | 外野手 |
| 2023 | ロナルド・アクーニャ・ジュニア (アトランタ・ブレーブス) | 外野手 | 大谷翔平 (ロサンゼルス・エンゼルス) | 投手/DH |
| 2024 | 大谷翔平 (ロサンゼルス・ドジャース) | DH | アーロン・ジャッジ (ニューヨーク・ヤンキース) | 外野手 |
歴代最多MVP受賞者
MLB史上最多のMVPを誇るのはバリー・ボンズ選手です!
1990~2004年の間に通算7回受賞し、特に2001~2004年の4年連続受賞は今も破られていません。その圧倒的な成績は、MLB史における象徴的記録です。
異例のMVP受賞者
MVPは主に野手が受賞しますが、投手ではジャスティン・バーランダー選手(2011)やクレイトン・カーショー選手(2014)が選出。
また、大谷翔平選手のようにDH兼投手として受賞したケースも極めて異例で、MLBの歴史に新たな1ページを刻んでいます。
日本人選手の受賞者
MVPを獲得した日本人選手を紹介していきます!
イチロー選手
日本人初のMLBシーズンMVPは、2001年のイチロー選手(マリナーズ)です!
打率.350、242安打、56盗塁で首位打者・盗塁王を同時受賞。
さらに新人王も獲得し、MVPと新人王の同時受賞は1975年以来の史上2人目でした。
そのプレースタイルはスピードと正確な打撃を融合したもので、以降のアジア人選手の道を切り開く存在となりました。
大谷翔平選手
イチロー選手がMVPを受賞してから20年後の2021年、大谷翔平選手が日本人2人目のMVPに!
投打二刀流で9勝・46本塁打という圧巻の成績を残し、日本人史上初の満票受賞を達成しました。
その後も2023年(ア・リーグ)、2024年(ナ・リーグ)と3度のMVPに輝き、DH専任でも満票を獲得するという前人未到の偉業を成し遂げました。

大谷翔平選手が今後もMVPを獲得し、最多受賞に近づけるか注目ですね!
まとめ
今回は、MLBの「MVP(最優秀選手賞)」について以下を中心に紹介してきました!
- MLB MVP(最優秀選手賞)の概要
- 選考基準・選考方法
- 歴代受賞者
MLBのMVPは、その年のリーグで最も価値ある選手に贈られる最高の栄誉です。
打撃や投球成績だけでなく、チームへの貢献度や勝負強さなど総合的な評価で決まります。
近年では大谷翔平選手が2021年・2023年・2024年と3度のMVPを受賞し、投打二刀流という前例のないスタイルで歴史を塗り替えました。
過去にはイチロー選手が2001年に新人王と同時受賞を果たすなど、日本人選手もMLB史に名を刻んでいます。 MVPは単なる個人成績ではなく、野球界の象徴としての存在価値を示す賞です。
今年はだれが受賞するのか楽しみに待ちましょう!
本記事を最後までお読みいただきありがとうございました。



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